サイト内検索
case

日本郵便とのタッグで進化する
急成長EC通販事業のロジスティクス戦略とは?

株式会社ライズクリエイションさま

ミッション
商品の企画・生産・販売・出荷までを自社で行うために、お客さまに届けるラスト1マイルは信頼できる配送会社に依頼したい。
日本郵便のソリューション
お客さまのロジスティクス戦略を理解し、荷物の引受時刻やスペースの確保など、可能な調整を迅速に対応。
パフォーマンス・ゴール
安定したオペレーションと高品質なサービスを提供し、EC事業の成長を支援。

商品開発から販売までを全て内製化
最後の1マイルを託す配送会社と築くWin-Winの関係

生活雑貨、フィットネス用品、アウトドアグッズなど、ジャンルやカテゴリにとらわれない商品開発を行い、ECサイトで通信販売を展開。2018年に数億円だった売り上げは、2021年に約5.2倍の数十億円にまで急成長し「注目の西日本ベンチャー100」「楽天ショップ・オブ・ジ・エリア2021 / 2022」などに選出されています。入口から出口までを一貫して自社で担う中で、日本郵便とどのように物流システムを構築していったのか、株式会社ライズクリエイション 代表取締役の坂口竜一さまと取締役の中村信哉さまにお話を伺いました。

マーケティングファーストで生み出す自社商品
お客さまが欲しいものを欲しい価格で提供する上でロジスティクスの構築は重要なカギ

商品開発から販売、出荷までを全て自社で行うシステムを構築されていますが、どのような思いがあったのでしょうか?

坂口竜一さま(以下敬称略) :お客さまが欲しいものを欲しい価格と欲しい品質で提供すれば必ず売れます。このマーケティングファーストのビジネスを実現するには、自社で商品を開発し、それぞれの企画に合った工場を選んで生産し、トータルでコスト管理を行うのがベストです。商品開発から販売に至る入口から出口までを自社でやっていくという考えが根幹にあるため、ロジスティクスを自社で構築することは自然な流れでした。
ただし自社で行えるのは出荷まで。お客さまのお宅に商品を届けるラスト1マイルの部分を自分たちでやるのは不可能です。ですから配送を託す企業の選択は非常に重要だと思っています。
私たちは当然、送料を安くしたい。けれど安い送料を出してくれた企業に1年間配送をお願いして、また別の企業が安い送料を提案してきたらすぐに乗り換えるという考えはありません。長期的にお互いがWin-Winになれる環境を作っていきたいと考えています。

幅広いジャンルの自社商品を取り扱うEC通販サイト「atRise」

互いに歩み寄ってより良い物流の仕組みを追求

日本郵便とのお付き合いが始まったきっかけは?

坂口 :2013年に起業してから日本郵便を利用していたこともあったのですが、当時は融通が利かない部分も多く、別の企業に配送を依頼するようになりました。
その後、親しくしている会社の社長さんから「日本郵便に頼りになる営業マンがいる」と紹介されてお会いし、以前の融通が利かないイメージが完全に払拭されて2019年から取り引きを再開しました。
差出時に必要なスペースの確保や引受時刻の後ろ倒しなど、当社の希望に対して柔軟に対応いただけるようになりました。
「荷物を引き受けられない」のではなく「引き受けるためには何を改善すれば良いか」と発想を変えてくれたことで、社内の物流オペレーションをスムーズに改善できたと感じています。
当社でも、できることとして、例えば日本郵便の仕組みに寄せたオペレーションを組む、出荷の管理システムも日本郵便と連携しやすい設計にするといった歩み寄りをしたことで強い信頼関係が築けたと感じますし、当社のロジスティクス戦略とやりたいことも理解してもらえるようになったと思います。

株式会社ライズクリエイション 代表取締役 坂口竜一さま

出荷個数も徐々に増えていったそうですね。

坂口 :当社で用意できる情報や対応できるオペレーションを詳細に確認した上でワークシェアによるコストダウンの提案をいただき、当初は年間13.5万個の利用となりました。
その後、翌日配送を実現するための引き受けのオペレーションを調整いただくことで、出荷個数は2倍に拡大しました。今後はさらに多くの荷物をお願いする予定です。
当社は商品のサイズによって複数の配送企業のサービスを使い分けています。配送企業が一社体制というのはやはり不安ですし、各社の強みがありますので臨機応変に使い分けていけたらと考えていますが、日本郵便にお願いする荷物の個数が増えているのは、相談しやすくフレキシブルに対応してくれる、コミュニケーションがしっかり取れているといったところが大きいです。

株式会社ライズクリエイションさまと日本郵便が協力し合い、出荷体制を整備。出荷個数が拡大している。

出荷の管理システムは自社で開発されたのですか?

中村信哉さま(以下敬称略) :そうですね。自社で開発しています。ただ、日本郵便のシステムに寄せるのでは現場のオペレーションがやりにくくなり物流が回らなくなるので、スムーズな物流オペレーションをどう構築し、どう運用していくかという点が特に苦労しました。
お客さまからの注文は翌日指定のものもあれば、配送日数に余裕のあるものもあり多種多様です。どの荷物を今日の朝に出し、昼にはどれを出すのかを効率的に分けていかないとお客さまが希望する納期に間に合わなくなりますから、この荷物までで一旦締めましょうという区切りのシステムも作りました。それがある程度形になったので、働いてくださっている社員のESの改善を行い、日本郵便と調整してシステム運用が進んでいるところです。

株式会社ライズクリエイション 取締役 中村信哉さま

さまざまなECモールに出店されていますが、注文を受け付けた後は一元管理をされているのですか?

中村 :はい。一元管理してどの荷物を優先して出すかを決めています。

坂口 :当社は例えば1つのECモールの中でも、商品によって宅配便だったり定形外郵便だったりと、荷物の出し方も配送会社も多岐にわたります。配送サービスの運賃表を見て、どこに合わせて商品開発をするかを決める、つまり開発時にトータルコストとして送料も盛り込んでいるということです。
商品の種類も配送方法も多様なので、出荷の順番などを決めるオペレーションのシステムはかなり工夫している部分です。

奈良県から世界へ発信
地域再生、老舗企業の支援にも取り組む

奈良県で会社を設立されたのはなぜですか?世界進出もお考えだとお聞きしました。

坂口 :育った場所として奈良県は好きですが、ビジネスを展開する上でも奈良県に会社があることがメリットになると考えました。奈良県は歴史や文化など誇るべき魅力がたくさんありますが、上場企業数が6社しかなく全国ワースト10(2022年12月末現在)に入るなど、強みをアピールすることが得意ではないのかもしれません。そういう場所で結果を出すことによって、地域の活性化に貢献したいという気持ちがあります。それと、ゆくゆくは歴史や文化をEC通販で発信していきたいという思いもあります。
日本で実績を重ねたら世界を相手にビジネスをしていきたいですね。すでに中国ではキャンプ用品の通販を展開しようと準備を進めています。
奈良県という地方の企業が結果を出すことはインパクトがあるし、企業としてのブランディングになります。当社はインターネットで商売をしていますから都会に会社がなくてもよいし、地域の協力体制も強みになると感じています。
奈良中央郵便局さんとタッグを組みたいと思っていたのも、郵便局は地域に根ざしているからという戦略的な理由があります。

甘栗の老舗「樂天軒」をM&Aでグループ会社にされたそうですね。

坂口 :樂天軒は大阪で120年以上もの歴史がある甘栗が有名な老舗です。最初は通販事業の強化を図りたい樂天軒から、当社を企業買収したいというお話をいただいたのですが、双方の発展を考えて話し合い、合意のもとで当社が樂天軒を傘下におさめるM&Aになりました。
私には日本の老舗企業を支援したいという思いがありましたし、当社の成長戦略としてもM&Aを行いたいと考えていました。樂天軒は百貨店への出店など店舗販売が中心でしたが、当社のノウハウや仕組みを生かしてEC通販事業を強化し、売り上げを伸ばすとともに樂天軒の認知度を高めていきたいと考えています。
樂天軒の通販事業の配送も信頼できる日本郵便にお願いしました。こちらもWin-Winの関係になれるよう、力を入れて成長させたいと思います。
今後は老舗の支援も地域戦略のひとつとして位置付け、活性化に貢献したいですね。

樂天軒の通販サイト。EC通販によって老舗の認知を高め成長を支援していく。

今後の展望をお聞かせください。

坂口 :現在、物流拠点は3カ所ですが、ビジネスの拡大に伴って関西以外にも拠点を増やすことを考えています。日本全国に配送ネットワークを持つ日本郵便と一括して契約できれば、コストとオペレーションの安定に貢献いただけるのではないかと期待しています。
また、中国を皮切りに海外へビジネスを広げていく際には新たな物流網が必要になります。海外へ商品を送る手段として日本郵便のサービスを活用できるかもしれません。
今後、当社の売り上げが100億円規模に成長したら、企業再生ビジネスに本格的に乗り出したいと考えています。インターネットを利用した通販市場は今後ますます伸びていくと思いますので、3PL(3rd Party Logistics)をはじめとする当社のノウハウや仕組みを企業再生や地域の活性化などに活かしていきたいです。

梱包・配送方法がさまざまな荷物をシステマチックに分類し、スムーズな出荷を実現している。

最後に日本郵便のサービスや対応についてのご要望、ご意見があればご遠慮なくお聞かせください。

坂口 :さらに配送メニューのバリエーションが増えるとうれしいですね。
当社から出せる荷物は実はまだまだあります。当社が描いている成長戦略の中で日本郵便とタッグを組み、一緒に伸びていきたいと思っています。当然、今すぐ全ての荷物を出せるわけではありませんが、システムや体制などを調整してより多くの荷物をお願いできればと考えています。
体制というのは当社内部のことだけでなく、日本郵便にもご協力いただかないと実現できないので、ぜひご協力をお願いしたいです。

JP
Account
Story
きめ細かな対応で、成長する通販企業のロジスティクスを支援
インターネットを活用した通信販売の市場は今後ますます拡大が予想されます。エンドユーザーさまから高品質な配送サービスが求められる中、通販企業さまにとって物流体制の整備と進化は今後ますます重要になるでしょう。
日本郵便は、荷主さまのロジスティクス戦略を理解した上で、個々の特性や課題に応じた物流ソリューションをご提案いたします。物流品質の向上、コスト削減など、さまざまなご要望をぜひお聞かせください。きめ細やかな対応で、荷主さまとエンドユーザーさまに満足いただける物流サービスを実現いたします。

お客さま紹介

株式会社ライズクリエイションが運営する「atRise」は、幅広いジャンルの商品を取り扱っています。

atRiseのロゴ

お客さま事例

お問い合わせ

ご利用申込、見積依頼、その他サービスに関するご不明点は、
お気軽に、お問い合わせください。

alt
閉じる
閉じる