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コロナ禍でも売上を伸ばす
オンライン・クレーンゲーム事業。
爆増した景品発送業務を
アウトソーシング化したメリットとは?

株式会社イオンファンタジーさま

ミッション
オンラインクレーンゲームの人気上昇であふれた、出荷作業量をアウトソーシングで解決したい。
日本郵便のソリューション
外部フルフィル倉庫の活用提案で作業品質を向上、WMSにより出荷管理のみならず在庫管理まで一元化。
パフォーマンス・ゴール
丁寧な出荷対応により配達遅延の回避や配送品質の向上を実現。顧客企業は本来業務に注力が可能に 。

オンライン・クレーンゲームとは

クレーンゲームの歴史は意外に古く、1960年代には複数のゲームメーカーによって市場が形成されていました。2010年代に入るとスマートフォンやPCでゲーム機本体(筐体)を遠隔操作するオンライン・クレーンゲームが登場。プレイヤーは獲得した景品を宅配してもらうことができます。景品には人気アニメのフィギュアや話題のお菓子などがあり、幅広い層で人気を博しています。

今回は、日本郵便に景品出荷の物流業務をアウトソーシングされている株式会社イオンファンタジー・オンライン事業部の野崎高(のざき・たかし)マネジャーに、オンライン・クレーンゲームのビジネスと、出荷業務の改善についてお話を伺いました。

コロナ禍で本業のアミューズメント施設が影響を受ける中、
好調な MOLLY. ONLINE 事業。

イオンファンタジーさまと MOLLY. ONLINE 事業についてお聞かせください。

野崎高さま(以下敬称略):当社、株式会社イオンファンタジーは、イオングループの会社です。イオンモールなどのショッピングモールに出店しているモーリーファンタジーといったファミリー向けアミューズメント施設の開発運営を行っています。オンライン事業部は、実店舗の運営とは別に MOLLY. ONLINE といったオンラインゲームを主に運営しています。
決済につきましてはクレジットカードや携帯端末のキャリア決済、 PayPay などのQR決済についても対応し、未成年の方には1ヶ月1万円の上限を設けるなど、安心してご利用いただける仕組みを構築しております。
24時間いつでもどこでもクレーンゲームを楽しめるのがポイントで、お家で家族と遊んだり、入院などの理由でゲームセンターへ行けない方が気軽に遊んで頂ける場を提供していることは、社会的に意味のあることかなと思っています。

商業施設のフロアで数百台のゲーム筐体を24時間稼働。

いつ頃からオンライン事業を開始されたのでしょうか。

野崎:2018年からです。当初は景品の出荷業務まで自社で運営できるほど小規模なスタートでした。当時は20〜30代のお客さまに多くご利用いただいておりました。ところが YouTuber の Hikakin さんとコラボレーションをしてから人気に火がつきました。MOLLY. ONLINE 限定のアイテムを制作して頂き、小学生のいるファミリー層など新しい顧客層を一気に取り込めてサービスが拡大していきました。

MOLLY. ONLINE のクレーンゲーム。

人気が急上昇して発送の社内対応が不可能に。
日本郵便の物流アウトソースサービスを導入。

YouTuber との企画が立て続けにヒットしたとお聞きしています。

野崎:はい、その通りです。Hikakin さんでお子さまのいるファミリー層を取り込みましたが、フィッシャーズさんでは20代の女性ファン層が取り込めました。
ところが、当時はすべて自社で出荷を行っていたため、我々の人員だけではどうやっても手に負えないような発送量が毎月発生するようになりました。もちろん我々もフル稼働で頑張りましたし、派遣のスタッフを雇ったりして対応していたのですが、最初は1週間以内に送るルールだったのが、どんどん遅れて、2週間、3週間待ちとなり、最も混雑していたときは1カ月ぐらいお客さまをお待たせしてしまうようなところまで追いつかなくなりました。
お客さまから「まだですか?」という問い合わせにメール対応するだけでも手一杯になってしまったり、「全然届かない」といった不満の声が SNS 等でも散見されるようになりました。売上が拡大して嬉しい反面、上がれば上がるほど自分たちの作業が追い詰められていきました。

多数の筐体を抱える中、24時間に渡って景品の補充や問い合わせ対応など、オンライン事業部の業務は多岐にわたる。

日本郵便とはどんな出会いだったのでしょうか。

野崎:当時、私は他の部署にいましたので直接関わっていなかったのですが、当初は景品を定形外郵便で出荷していたので、郵便局に問い合わせたのだと思われます。まもなく法人営業担当の方がいらして、景品の保管、梱包、出荷など物流のアウトソーシングのご提案をいただいたと聞いております。

一番メリットに感じたのはどのような点でしょうか。

野崎:一番はやはり、安定した出荷作業によりお客さまにお荷物をお届けできるようになったことです。現在もたくさんの景品が出荷されていますが、まず遅れたことはないですね。月曜日に全体の出荷指示を出して金曜日までに出し切るというルーチンを毎週重ねているのですが、年末年始やゴールデンウイークも、柔軟に週3日は稼働できるように調整していただいて、金曜日までに出し切るというのを毎週続けて頂いています。
おかげさまで、これまで出荷業務に割いていたリソースを、コア業務であるお客さま対応に専念させることができました。元々、運営は最低限の人員でやっていたので、安定的に運営ができるようになりました。

景品出荷の物流業務を行っている倉庫。迅速、丁寧な物流作業が行われ、お客さまのもとへ景品が出荷されていく。

在庫管理をデジタル化し棚卸が飛躍的に軽減。
ゆうパックを利用することで配達品質が向上。

景品出荷の物流業務をアウトソースしたことで、お客さまの反応はいかがでしょうか。

野崎:梱包に関しては SNS 等でもすごく評価していただいています。日本郵便と協力会社の作業に携わる方がていねいに梱包してくれているので、「きれいな梱包で届いた」というコメントを多数見ております。そこもアウトソースさせていただいたメリットだと感じております。

日本郵便WMS(クラウド型倉庫管理システム)の導入で在庫管理などはスムーズになったでしょうか?

野崎:今まで在庫管理はアナログで行っていましたが、日本郵便WMSでデジタル管理することによって棚卸の業務が飛躍的に軽減されました。導入前は在庫管理ミスで、景品が10個しかないのにお客さまの獲得数の合計が11個になってしまったこともあります。
お客さまからお申し出をいただき、他から取り寄せるといったリカバリー業務が頻繁にありました。
お客さま対応が沈静化すれば気持ちよく働ける。体力的な面だけでなく精神的な面でも作業負担はかなり減ったと思っています。

作業員が一つひとつ丁寧に梱包していく様子。梱包の品質がユーザーからの高評価に繋がり、リピートとなり、さらに売り上げの拡大に繋がっていく。

景品の出荷を、定形外郵便からゆうパックへ変えたそうですね。

野崎:定形外郵便は送料が安いんですけど、未配達の際にお客さまと日本郵便との三者間でトラブルになりかねません。定形外を使っていた当時は、実際に月に数件の不着トラブルがありました。そういった時は同じ景品を再出荷するしか対応方法がありませんでした。
ゆうパックを導入した現在は「問い合わせ番号を調べてください」ときっぱり対応ができます。ちゃんと印鑑を付いているか確認が取れますので、ほぼそういったトラブルは発生しなくなりました。
ゆうパックはお客さま側にもメリットがあります。ゆうパックの配送状況が MOLLY. ONLINE のサービス内で確認できるようになっています。最新のサービスでは日本郵便からLINEで通知が来るので、私も個人的に使っていて前日にLINEで通知が来るのはすごく助かっていますね。

景品がていねいに梱包され、お客さまへ出荷されるゆうパック。

在庫の正確な把握が可能になった現在は、発注精度を高めていく業務が可能に。

今後の業務課題はありますでしょうか。

野崎:実は今、景品を保管する棚の余剰がなくなりつつあります。景品の種類増加に伴った在庫数の最適化に取り組んでいます。借りている倉庫面積も広がっているため、日本郵便WMSを利用して在庫を整理し、保管コストも含めてすっきりした出荷体制を構築したいです。
具体的な対策としては、人気の景品に対する発注見込みの精度を上げること。余らず、売り切れにもならず景品を発注できることを目指します。

人気の読みが難しいところなのでしょうが、データがストックされていけば発注精度は上がっていくと思われます。

野崎:そのとおりです。以前はできなかったことでしたが、現在は日本郵便WMSを活用することで出荷実績がリアルタイムで管理できているので、たとえば「100個仕入れたものが初週で80個出て、翌週で20個出た」みたいな数字の傾向が見えてくれば、発注を適正化し、精度を高めていけるでしょう。

実店舗と違い、大量の景品を扱うオンライン・クレーンゲームは、景品の在庫管理がシビアになる。

最後になりますが、今後の展望をお聞かせください。

野崎:オンライン事業部のミッションは、オンラインでお客さまにお喜びいただける楽しいことをどんどん提供していくことです。今は主に MOLLY. ONLINE と MOLLY. ONLINE スクラッチ(オンラインくじびきのようなゲーム)の2本柱でやっていますが、クレーンゲームの実機操縦という形態にとらわれる必要はまったくありませんので、世界中のお客さまに楽しんでいただけるような新しいサービス、たとえば新しいゲーム開発だったり、教育事業など、オンライン・クレーンゲームの運営や日本郵便と得た物流改善のノウハウを使って、どんどん新しい分野にチャレンジしていきたいと考えております。

お話を伺ったのは、株式会社イオンファンタジーオンライン事業部野崎高マネジャー。

JP
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日本郵便が目指す
ロジティクスとは?
弊社からのご提案は、お客さまが抱える潜在的な課題を表面化し、そこに潜む将来的なリスクをお話ししていくことから始まります。お客さまの課題に対し、物流のプロとして配送サービスだけでなく、在庫管理や出荷作業などの倉庫業務もご提案させていただきます。
お客さまに最適なサービスを提供し、お客さまだけでなくそのエンドユーザーさまも笑顔に出来るようご提案させていただく。それが物流と配送を手掛ける日本郵便が目指すロジスティクスです。

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オンラインクレーンゲームならイオンファンタジーが運営するモーリーオンライン。
いつでもどこでもプレイ可能。

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