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北海道の人気スープカレー店が営む「スパイス」のEC!食品系ECの運営事例を紹介

2024年3月29日
株式会社THEATER9の社員さんと商品の写真

2020年以降の新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で飲食業界は多大な損害を受けました。

経済産業省の「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2022年の飲食業に該当する食品、飲料、酒類のEC化率は4.16%と、他業界と比較すると発展途上ですが、インターネットインフラの普及により、消費者の購買行動が変容した今、認知や販路の拡大、未曾有の事態に備える目的で、EC事業に参入する企業や店舗が増えています。

そこで今回は、全国でカレー店を運営しながら、インド料理に欠かせないスパイスを現地で選び抜き、そのスパイスをECで販売している株式会社THEATER9さまに成功の秘訣を伺ってきました。

本場のスパイスをお手頃価格で。スパイスカレーマニアに人気の「ヒマラヤ貿易」

「ヒマラヤ貿易」のホームページのトップ写真

ヒマラヤ貿易

株式会社THEATER9さまが運営するECサイト「ヒマラヤ貿易」では、スパイスやレトルトカレーの販売を行っています。また、株式会社THEATER9さまは北海道を中心にカレー店「クレイジースパイス」も手がけており、オンラインおよびオフラインの両方で成功を収めています。

株式会社THEATER9さまの事業内容の詳細は次のとおりです。

企業名 株式会社THEATER9
事業内容 飲食業(カレー屋「クレイジースパイス」の運営)スパイス・レトルトカレーの通販
運営店舗

クレイジースパイス

小樽店/札幌北16条店/イオン札幌元町店/石狩店/イーアス沖縄豊崎店/アクロスモール泉北店/フォレオ大津一里山店/りんくうシークル店/トナリエふじみ野店/アルパーク広島店/那覇空港国際線ターミナル店
ECサイト ヒマラヤ貿易

楽天市場

Yahoo!ショッピング

本社所在地 北海道余市郡余市町黒川町4丁目93番地

次章からは、ECサイトを立ち上げた経緯や商品のこだわり、受注増加への対応など、今後ECサイトの立ち上げを予定している方や運営にお悩みがある方に役立つインタビューを紹介します。

「ヒマラヤ貿易」立ち上げの経緯

社員の写真

(左:EC店舗責任者 櫻井 通裕さま、右:出荷部門責任者 若山 真依さま)

株式会社THEATER9さまがECサイト「ヒマラヤ貿易」を立ち上げたのは、店舗でのスパイス食材の取り扱い量が増え、自社で独自にスパイスの輸入をはじめたことがきっかけです。

2004年に、北海道小樽市の北運河沿いに位置する旧澁澤倉庫でスープカレー店「クレイジースパイス」をオープンしました。当時は北海道独自の文化としてスープカレーが定着しはじめていたころで、自社以外にも多くのカレー店が独自に香辛料やスパイスをブレンドしたオリジナルスープカレーを提供していました。

そんな中、2008年ごろからネパール人やインド人など本場カレーを知る外国人スタッフを加え、味に磨きをかけることで店舗数の拡大に邁進します。

店舗数拡大に伴い、スープカレーのほかにインド・ネパールカレーの取り扱いも開始。これにより店舗全体でのスパイスの取扱量が増えたことをきっかけに、2019年から自社で独自にスパイスの輸入をはじめました。これが「ヒマラヤ貿易」の立ち上げに繋がっていきます。

なお、自社サイトのヒマラヤ貿易だけでなく、楽天市場Yahoo!ショッピングなどのECモールにも出店して販路を拡大しています。

人気メニューや品質へのこだわり

社員と商品の写真

(左:ネパール人スタッフ(左から)アチャリヤ・アスミタさま、アリヤル・リヤさま、右:特に人気が高い“クレイジーシェフ”シリーズのレトルトカレー)

ヒマラヤ貿易で特に人気があるのは、自宅で簡単・手軽に作れる「ビリヤニスパイスセット」と、運営店舗で開発したオリジナルの「レトルトカレー(エビ・スパイス)」です。

実店舗の「クレイジースパイス」では、本物のスパイスを使用したカレーの本場インドで培った技術により、他店とは一線を画すスパイスカレーを楽しめます。

辛さは0から40番まで選択可能。産地直送の旬野菜の素揚げやホロホロになるまで煮込んだ骨付きチキンレッグ、10時間以上弱火で煮込んだトロトロのポークなど、一手間加えた具材もカレーの美味しさを引き立てます。

受注量に合わせた物流体制の変化

ヒマラヤ貿易の立ち上げ当初は、受注量が最大でも1日に100件程度とそれほど多くなかったため、2~3名体制で宛名を手書きしたり、ラベル印刷を行っていました。

しかし、取り扱う商品数が増え、発送数も増加するようになって以降は体制を大きく見直して、システム化も進めました。

具体的には、受注した商品の一元管理や宛名印字のシステム化(連続印字)を取り入れることにより、立ち上げ当初と同じ2~3人体制でも最大1日800件まで対応できるようになっています。

社員が発送作業を行っている写真

(発送作業を行う様子。丁寧に検品・梱包を実施している。)

配送に関しては、以前は商品のサイズや配送先の地域を考慮しながら、日本郵便や他社を使い分けていました。

しかし、事業規模の拡大に対応するため、さらなる効率化を求めて日本郵便に相談を持ちかけます。

その結果、これまでより作業工数を軽減できること、また、発送コストの削減も見込めることがわかり、それが決め手となって日本郵便に発送業務を一括で委託することを決めました。

北海道から発送するため、送料による料金負担のバラつきが生じないよう、基本はA4サイズ・1kgまで全国一律料金でお届けできるゆうパケットを利用して発送しています。ポストインで正確にお届けできるため、お客様にとって一番負担なく受取いただける配送手段だと感じています。

また、注文量やサイズによってはゆうパックを利用しています。
ゆうパックは配達時間帯指定やコンビニでも受取ができるなど、多様化するお客様の受取ニーズにも対応できるので、ゆうパケットとうまく使い分けながら発送しています。

今後の事業展開における課題・解決策

株式会社THEATER9さまでは、以下を今後の課題として解決に向け推進しています。

  • 商品価格に転嫁すべき経費の削減
  • 仕入れから販売までのサイクルの短縮
  • ECモールごとの消費者層に合わせた商品設計
  • 事業規模の拡大や需要の増加時に備えた対応

上記のうち、特に重要な課題として据えているのが「事業規模の拡大や需要の増加時に備えた対応」です。
同社が拠点を置く余市町は、人口2万人弱の小さな町です。りんごや梨、ぶどうなど果樹の生産量が全道1位の農業が主な産業の町であり、ECだからこそ余市町を拠点にしながら事業拡大が可能になっています。

今後も余市町を拠点に事業の多角化と拡大を図る計画ですが、商品の選定や購入・受注はともかく、納品・発送まで含めると、人材確保の観点からいずれ対応できなくなる可能性が出てきます。

これからますます業務や作業の効率化を進める必要がありますが、新たな取り組みとして2024年2月から一部商品の出荷作業を日本郵便に委託するアウトソーシングもはじめました。
これからもパートナーとして日本郵便にいろいろと相談できればと考えています。

飲食業のEC運営で日本郵便の配送サービスを活用

日本郵便の国内配送サービスのホームページのトップ写真

日本郵便では用途・条件にあわせて各種配送サービスを用意しています。

<EC事業者に人気のサービス>

サービス名 サービス概要

ゆうパック

3辺合計170cm以下、重さ25kgまでのお荷物を配送するサービス

ゆうパケット

厚さ3cm以内、重さ1kgまでの小さな荷物に最適な配送サービス。郵便受けへの配達なので、非対面で受け取り可能

ゆうメール

重さ1kgまでの冊子や印刷物、CD・DVDなどの配送サービス

EC事業にとって、配送コストは売上に大きな影響を与える要因の一つですが、特に荷物のサイズが小さいことが多い飲食業では、商品のサイズ・重さによって配送サービスをいかに使い分けるかがコストの削減のポイントとなります。

日本郵便は、様々な顧客のニーズに応えてきた経験から得た配送ノウハウ、および全国各地を網羅する物流拠点を活かして、迅速・丁寧にお荷物を配達します。
また、簡易に送り状・宛名を印字できるサービスもあり、配送にかかる業務の簡素化も可能になりますので、少人数によるEC運営をサポートします。

皆さまの課題に応じた最適なソリューションを提案いたしますので、配送コストや配送業務の負担低減に課題を抱えている企業はぜひお気軽にご相談ください。

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