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物流サービスとは?種類やメリット、導入する際のポイントを解説

2023年9月21日 15:00
物流トラックが道路を走る風景

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EC事業を行う際などに大きな課題となる可能性がある物流業務。業務が多岐にわたり、多くの労力がかかりますが、顧客満足度を左右するために手を抜くことはできません。
自社で万全な物流体制を整えることは大変ですが、物流のプロに業務をアウトソースする方法があることをご存知でしょうか。
今回は、物流サービスの概要と種類、利用するメリット、導入する際のポイントを解説。併せて日本郵便が提供する物流サービスもご紹介します。

物流サービスとは

物流業社の倉庫写真

物流サービスとは、物流に関する各種業務を代行するサービスです。物流業務を外部委託(アウトソース)することで、業務の効率化・最適化などが実現できます。

受注数が増大して物流業務に対応しきれなくなったEC事業者、自社で万全な物流体制を構築することが難しい企業、物流体制を構築したもののミスやクレームが多い企業などに適したサービスといえるでしょう。

物流サービスの種類

物流業社の倉庫で働くスタッフの写真

物流サービスは1つではなく、物流の各工程に応じて、以下のように多様なサービスが提供されています。

サービスの種類 概要
受注 受注に関連した諸々の業務を代行するサービス
流通加工 付加価値をつけるほか、顧客満足度向上のために、商品への加工を実施するサービス
保管 商品の入荷から出荷までにかかる、さまざまな倉庫業務を代行するサービス
商品管理 商品の在庫状況ほか、各商品に最適な環境を管理するサービス
配送 国内外の顧客(エンドユーザー)に商品を届けるサービス
その他 フルフィルメントサービス、低温物流サービス、移転・引越しサービス、トランクルームサービス、機密文書保管サービスなどが提供されている

ここからは、それぞれの物流サービスの詳細を見ていきましょう。

受注業務

受注業務は、顧客からの注文を受ける際に発生する業務です。物流のスタート地点(起点)であるため、円滑な物流を実現するための重要なプロセスとなります。受注業務の具体的な内容は、以下のとおりです。

  • 顧客から注文を受ける
  • 倉庫に在庫があるか確認する
  • 出荷指示を出す
  • 注文受付/発送準備中/発送完了の通知メールを送る

なお、上記の業務を代行するだけでなく、受注システムの構築・提供を行う物流サービス事業者もあります。

流通加工業務

流通加工は、流通に際して商品を加工する業務です。商品に付加価値をつけるほか、ユーザー・消費者の利便性向上などを目的に実施されます。流通加工の種類は、以下2つに大別できます。

  • 生産加工
  • 販促加工

生産加工

生産加工は、商品そのものに手を加える流通加工です。生産加工の具体的な業務内容は、以下のとおりです。

  • 食料品のカット・加工
  • 製品組立
  • 製品の裁断
  • 機械のセットアップ など

販促加工

販促加工は、商品そのものには手を加えない流通加工です。販促加工の具体的な業務内容は、以下のとおりです。

  • 検品シール・値札の貼り付け
  • 食料品の小分け
  • 衣服のハンガーかけ
  • メッセージカードの同封
  • ギフトラッピング など

倉庫業務

倉庫業務は、届いた商品の入荷から出庫までの諸作業を指します。すでにご紹介した流通加工業務も、倉庫業務の一環となります。倉庫業務の具体的な内容は、以下のとおりです。

業務項目 内容
入荷 取引先から届いた商品の検品と、カテゴリごとの仕分けを実施する
保管 入荷した商品・荷物を預かり、在庫管理する
ピッキング 指示書や伝票をもとに、保管している商品・荷物を集める
仕分け 入荷あるいは出荷に際して、商品・荷物を決められたルールに従って分類する
流通加工 タグ付けほか、必要に応じてラッピング・詰め合わせ・シール貼り・チラシの封入・袋詰めなどを実施する
検品 入荷あるいは出荷に際して、商品・荷物の数量や 品名が伝票の記載内容と一致するか確認する
梱包 発送に際して、必要に応じて商品・荷物を緩衝材で包んだり、ラッピングしたりする。流通加工の一種
出庫 オーダーに応じて 商品に荷物を倉庫外に出す。ピッキング・仕訳・検品・梱包などの作業が含まれる

なお、上記の業務を代行するだけでなく、倉庫管理システムの構築・提供を行う物流サービス事業者もあります。

商品管理業務

商品管理業務は、倉庫に保管された商品を管理する業務を指します。 商品管理業務の具体的な内容は、以下のとおりです。

業務項目 内容
入出庫状況 商品・荷物の入出庫の時間、個数のプラス・マイナスなどを把握する
在庫数 商品・荷物の在庫数を把握し、品切れや余剰在庫が発生しないようにする
湿度・温度 商品・荷物を適切な湿度・温度で管理することで、カビの発生や品質の劣化等を防ぐ
賞味期限・消費期限 飲食物の賞味期限や消費期限、医薬品やサプリメントの使用期限などを適切に管理し、可能な限り廃棄ロスを防ぐ

配送業務

配送業務は、飛行機・船・トラックなどのさまざまな手段で、商品を顧客のもとに届ける業務を指します。なお、工場から物流センターへの輸送を「一次輸送」、物流センターから各顧客(エンドユーザー)への配送を「二次配送」といいます。

そんな配送業務は、対応エリアに応じて以下2つに大別できます。

  • 国内配送サービス
  • 国外配送サービス

国内配送サービス

国内の顧客に向けて、商品を配送するサービスです。商品ごとの特徴に合わせ、適した環境をキープしつつ、国内のエンドユーザーまで商品を届けます。

日本では近年、人手不足が深刻化していますが、このような課題の解決にも国内配送サービスを役立てることが可能です。
また、自社配送している企業は、配送業務をアウトソースすることで最大出荷件数の増加や、販売拡大にも対応できます。

さらに、繁忙期でも人員を増やす必要がないため、コスト削減が期待できるほか、プロに依頼することで配送品質がアップし、顧客満足度の向上やリピーターの増加を見込むことも可能です。

国外配送サービス

国外の顧客に向けて、商品を配送するサービスです。具体的なサービス内容は以下のとおりです。

  • フォワーディング業務
  • 輸出入する貨物の倉庫業務 など

フォワーディング業務とは、国際輸送の手配を代行する業務で、貨物の引き渡しまでに必要な入出庫・保管・船積・通関手続き・運送・配達ほか、必要な保険の手配も実施します。このような業務を実施する事業者は「フォワーダー」と呼ばれます。
また、輸出入する貨物の倉庫管理サービスを提供する事業者も存在します。

その他業務

その他の代表的な物流サービスは、以下のとおりです。

サービスの種類 概要
フルフィルメント
サービス
EC事業で必要となる、入庫検品・流通加工・梱包・出荷・受け渡し・代金回収・決済・カスタマーサポートなどの諸業務の全て、あるいは一部を代行
低温物流サービス 医薬品・食料品など、温度管理を要する商品を低温状態に保ちつつ、生産者から消費者へ届ける。「コールドチェーン」とも呼ばれる
移転・引越し
サービス
個人の引越しのみならず、法人向けに施設・工場・事務所などの移転にも対応。また、業者によっては国内外への引越し・移転にも対応する
トランクルーム
サービス
事務所の書類・磁気テープ・家財道具・衣類などを、契約した期間内で保管する
機密文書保管
サービス
機密文書の集荷・保管・配送・廃棄処理などを実施する

「物流業務をトータルに代行するサービス」「保管や管理に適したサービス」「特定のニーズに特化したサービス」など、事業者のニーズに合わせた多様な物流サービスが提供されています。

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物流サービスを利用して得られるメリット

物流倉庫で荷物を仕分けする女性の写真

物流サービスを利用することで、以下のようなメリットが享受できます。

コア業務に注力できる

物流業務をアウトソースすることで、業務負担が減り、企画・販売などのコア業務にリソースを集中させることができます。

高品質な物流サービスが提供できる

物流専門のプロにサービスを依頼することで、より高品質な物流サービスを顧客へ提供することが期待できます。結果的に、業務ミスやクレームを減らし、顧客満足度向上につながります。

物流コストが明確になる

自社で物流を担う場合、業務にかかるコストが分かりにくくなり、利益を圧迫するケースも考えられます。一方、物流サービスを利用すれば、かかるコストが明確となるため、コスト削減の対策も立てやすくなります。

繁忙期に対応できる

物流業務では、繁忙期と閑散期で必要な人員が異なり、調整が大変なケースも少なくありません。現在の物流業界は人手不足であるため、自社で物流スタッフを募集しても、適切な人材が速やかに集まらない可能性もあります。一方、物流サービスを利用すれば、常に自社のニーズに合う、安定した物流態勢が確保できます。

物流サービスを導入する際のポイント

物流倉庫でサービスの導入ポイントを説明する男性の写真

物流サービスを導入する際は、以下のポイントをチェックしてください。

自社に合ったサービス内容か

物流サービスを提供する業者は複数あり、対応できる業務やサービス内容も異なります。そのため、物流サービスの導入に際しては、自社のニーズ(頼みたい業務)や課題を明確にし、ニーズへの対応や課題解決が可能な業者を選びましょう。

実績や信頼のある業者か

自社の抱えるニーズや課題に対して、実績のある業者は安心して利用することができます。また、 歴史があり、全国エリアに対応する業者なども信頼に値すると考えられます。

料金は妥当か

料金の妥当性については、実績や信頼のある複数の業者に見積もりを取って判断する方法もあります。

日本郵便が提供する物流サービス

JPロジスティクスの提供サービス図

日本郵便は、以下のようにさまざまな物流サービスを提供しています。

  1. 国内配送・EC
  2. 物流アウトソース・スモールロジ
  3. 海外配送・越境EC・国際物流
日本郵便とJPロジスティクスの物流サービスのフロー図

多数の拠点を駆使した「ゆうパック」などの国内配送はもちろん、グループ会社のJPロジスティクスと協業して大きな荷物や国際物流も展開しています。

さらに、全国の物流拠点を活用して物流作業の一部又は通年の倉庫作業から配送まで、ニーズに応じたソリューション提供が可能です。

この他、ダイレクトメールや郵便局広告などのプロモーション、Web郵便・レタックスや入出金業務、機密文書溶解サービスなどの事業所支援も実施しております。

まとめ

物流サービスは、各種物流業務を代行するサービスです。代行できる主なサービスは、受注業務・流通加工業務・倉庫業務・商品管理業務・配送業務で、この他、フルフィルメントサービス、低温物流サービス、移転・引越しサービス、トランクルームサービス、機密文書保管サービスなど、各種ニーズに対応したサービスも存在します。

物流サービスを利用することで、 明確な物流コストのもとで、高品質な物流サービス提供やコア業務への注力ができるようになります。

なお、物流サービスを導入する際は、自社に合ったサービスを提供する実績・信頼のある業者を選びましょう。

記事中に照会した日本郵便では、各種物流サービスを通じて、ワンストップな業務支援ソリューションを提供していますので、ぜひ自社の物流課題の解決にお役立てください。

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