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切手タイムズ2020年6月

がキレイなこの切手
早めに買っとかな あかんな~

10/16(金)発売 美術の世界シリーズ第2集

魅力ある名作絵画等の美術品を題材としたシリーズの第2弾は、
「赤の世界」と称し、17~20世紀の
日本絵画と工芸品、ヨーロッパ絵画の中から赤が特徴的な作品を取り上げています。
実物はなかなか見られない美術作品ですが、切手を眺めながら、
ぜひ芸術の秋を感じてみてください。

63円シート

※ 売り切れになっている場合もございます。あらかじめご了承ください。

84円シート

※ 売り切れになっている場合もございます。あらかじめご了承ください。

お近くの郵便局でもお買い求めできます。
郵便局の在庫状況については、お手数ですが直接お問い合わせください。

赤の歴史

赤色は、人類が意識して使用した最初の色と言われています。
赤色の最古の顔料は、 「弁柄」べんがら という鉄を主成分とする顔料で、「先史時代のラスコー洞窟(フランス)や
アルタミラ洞窟(スペイン)等の壁画に使われました。
色彩美としての価値だけでなく、精神面に関与する色彩としても、古来から使い続けられています。  

浮世絵の版・摺りによる違いに注目!

「冨嶽三十六景 凱風快晴」
葛飾北斎 1831-33年頃
所蔵:和泉市久保惣記念美術館

葛飾北斎は、江戸で活躍した浮世絵師。
「冨嶽三十六景」シリーズは、北斎の代表作です。浮世絵は、版や摺りによって同じ作品でも風合いが異なり、
本作は、監修の先生の推薦で、特に、木版画の風合いがよく出ています。

※髙岸 輝
(東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)

近代洋画の先駆者の代表作

「鮭」
高橋由一
所蔵:東京藝術大学(重要文化財)
1877年

高橋由一は、なんと元武士。幕末に習得した油彩技法によって、対象の実感的な描写に成功しました。
洋画を日本に普及させる努力を続けたことでも有名です。
「鮭」はその代表作です。浮世絵などの絵画が多く、写実的な表現が少なかった時代に、
その質感も含めて緻密に描き出された「鮭」は、当時の人々を驚かせたことでしょう。

世界で人気を誇る近代肖像画家の名作

「おさげ髪の少女」
アメデオ・モディリアーニ
所蔵:名古屋市美術館
1918年頃

アメデオ・モディリアーニはイタリア人画家。その肖像画は、縦長にデフォルメされた輪郭と、 哀愁に満ちた表情に特色があります。
「おさげ髪の少女」は、赤色系の対比が特徴的です。
切手デザイナーも赤色をテーマにした際に、すぐにこの作品を思い出したとか。

技術の達成に満足せず挑戦し続けた画家の代表作

「炎舞」
速水御舟
所蔵:山種美術館(重要文化財)
1925年

速水御舟は、大正から昭和にかけて活躍した日本画家。御舟はわずか40年の生涯の間、
1つの様式にとどまることなく、新しい表現方法を模索し続けました。
「炎舞」は、御舟の代表作です。毎晩、焚き火をたき、火の様子を何度も徹底的に観察したといいます。
写実性と幻想性を併せ持った画面に仕上げています。

日本画の変革者の名作

「愛染」
川端龍子
所蔵:足立美術館
1934年

川端龍子は、大正・昭和に活躍した日本画家。
大胆な構図と明快な彩色で日本画に新風を吹き込みました。
本作は、縦横168cmもある二曲一隻の屏風に描かれています。澄み渡る池の青と、水面に散った紅葉、
つがいの鴛鴦の様子を描いた、装飾性と写実が見事に一体化した名作です。

今回のテーマの赤は、情熱や生命力、ぬくもりなど、色の幅によって様々な感情を想起させる色です。紅葉や夕暮等、様々な赤を採用するよう意識しました。第1集の「青の世界」と見比べたり、好きな美術品を選んでお便りにご利用頂く等、楽しんでもらえると幸いです。