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ECサイトのASPカート切り替えの手順は?移行先の比較ポイントや注意点を解説

2024年3月1日
物流倉庫の写真

ECサイトの売上アップやサイト運営の効率化を継続的に実現するためには、適切なタイミングでASPカートを切り替えることが必要です。しかし、ASPカートの切り替えタイミングや切り替え手順がわからないという方も少なくないでしょう。そこで本記事では、ASPカートの切り替えが必要なタイミングや切り替え手順、切り替え時の注意点について解説していきます。

ASPカートの切り替えが必要なとき

ECサイトの写真

ECサイトを運営しているなかで、ASPカートの切り替えが必要となるタイミングがいくつか存在します。たとえば、ASPカートの切り替えを行うべきタイミングの例は以下のとおりです。

【ASPカートの切り替えタイミング】

  • システムが老朽化して使いづらくなっている
  • 売上の停滞や鈍化が生じている
  • 機能不足や他システムとの連携のしにくさなどを感じている
  • セキュリティ上の懸念がある
  • ASPカートのサポート対応に不満があるなど

上記のように、ASPカートの切り替えタイミングにはシステムの老朽化や売上の低迷、機能不足、セキュリティ懸念、サポート対応の不満などが挙げられます。これらの問題がある場合は、早急にASPカートの切り替えを検討したほうがよいでしょう。

ASPカートの切り替えの手順

ECサイトの写真

次に、ASPカートの切り替えの手順について、以下の流れに沿って解説していきます。

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➀現在のカートの課題の把握

はじめに、現在利用しているECサイトの課題を把握します。日々のECサイトの運営のなかで生じている課題や不満などを列挙していきましょう。たとえば、「購入までの画面が多すぎて顧客が離脱しやすい」という課題がある場合は、購入までのプロセスを簡素化するなどの対策が必要です。

現在の課題を適切に理解することで、ASPカートの切り替え時の方向性や要件を明確にすることができます。

➁引っ越し先のカートの比較・選定

現在のカートの課題を把握できたら、引っ越し先のカートの比較・選定をしていきます。比較・選定の際は、以下のポイントを押さえていきましょう。

【比較・選定のポイント】

  • 現在使っているカートの問題を解決できるか
  • 現在使っている独自ドメインを利用できるか
  • 現在のカートの決済方法が引き続き使えるか

現在使っているカートの問題を解決できるか

そもそもASPカートを切り替える理由は、現在使っているカートにおいて機能面やセキュリティ面、サポート面などに課題があるからです。そのため、引っ越し先のカートで、現在抱えている課題を解決できるかを確認することは欠かせません。

列挙した現在のカートの各課題に対して、引っ越し先のカートに切り替えることで解決が図れるかをひとつずつチェックしていくようにしましょう。

現在使っている独自ドメインを利用できるか

現在使っている独自ドメインを継続利用できるかも大事な選定ポイントです。カートの引っ越しに伴ってドメインも変更となる場合、顧客に大きな影響を及ぼすことになります。

たとえば、自社のECサイトをブックマーク登録していた顧客が、カートの引っ越しによってこれまでのようにサイトにアクセスできなくなる可能性も考えられます。顧客への影響を回避するためにも、独自ドメインの継続利用は重視したい観点です。

現在のカートの決済方法が引き続き使えるか

独自ドメインの継続利用に加えて、現在のカートの決済方法が引き続き使えるかも重要なポイントです。たとえば、カートの引っ越しに伴ってクレジットカード決済が廃止となった場合、これまでクレジットカード決済を利用していた顧客が離れてしまう要因になります。

ECサイトの利便性を損なわないためにも、現在のカートの決済方法は引っ越し後も使えるようにしていきましょう。

③引っ越し先サービスの設定

引っ越し先のカートを選定した後は、引っ越し先サービスの設定をしていきます。具体的には、以下に挙げるような項目を設定していきましょう。

【引っ越し先サービスの設定項目】

  • サイトデザインの制作
  • 問い合わせ先の確認・更新
  • ショップ概要の確認・更新
  • 特定商取引法の表記
  • 商品情報の登録
  • 顧客情報の登録
  • 決済方法の設定

サイトデザインの制作

自社の事業コンセプトやブランド、業務要件などに従って、サイトデザインの制作を行います。サイトデザインの制作は、外部の制作会社に依頼するケースが多くなるでしょう。

サイトデザインの制作を依頼する際は、制作会社にデザインのコンセプトや要件、移行日時などを具体的に伝えることが大切です。後で要件相違などのトラブルが生じないよう、制作前の段階で十分に認識合わせを行っていきましょう。

問い合わせ先の確認・更新

カート引っ越しの直後は、ECサイトのレイアウトなどの変化に気づいた顧客から多くの問い合わせが来ることが想定されます。そのため、顧客がすぐに問い合わせ先のフォームや連絡先を見つけられるように、引っ越し先のカートの問い合わせ先がわかりやすい場所にあるか確認しておくことが重要です。

問い合わせ先がわかりにくい場所にある場合は、トップページからすぐに遷移できる場所などに変更しておきましょう。

ショップ概要の確認・更新

問い合わせ先に加えて、ショップ概要の確認・更新も行います。具体的にはECサイトの概要を伝えるAboutページを忘れずに設定していきましょう。

初めて自社のECサイトに訪れた顧客は、「どのようなサイトなのか?」を確認するためにAboutページを見ることになります。ECサイトの名刺のような役割を担うため、リニューアルオープン前に設定しておくことが重要です。

特定商取引法の表記

ECサイトを運営するためには特定商取引法の表記が不可欠となるため、引っ越し後のサイトでも忘れずに表記をしていきましょう。基本的には、現在のサイト上に掲載されている特定商取引法の表記をベースに、引っ越し後のサイトにも記載していくことになります。

ただし、サイトのリニューアルに伴って事業者情報なども変更となる場合は、最新の情報に更新することが必要です。

商品情報の登録

引っ越し後のカートで販売する商品の登録を行います。商品登録の際は、特に以下の項目をチェックしていくようにしましょう。

【特にチェックすべき項目】

  • 商品の名称
  • 商品のサイズ
  • 商品のカラーバリエーション
  • 商品の画像
  • 商品の仕様・機能
  • 商品の価格
  • 商品の説明文
  • 商品の在庫数

商品登録は、CSVファイルをアップロードする方法であれば効率的に登録作業を実施できます。手作業でひとつずつ商品登録を行う場合は、複数人でチェックするなどして商品情報の登録ミスに注意していきましょう。

顧客情報の登録

現在のECサイトで管理している顧客情報を、引っ越し後のサイトにも登録していきます。顧客情報の移行は、エクセルファイルやCSVファイルで管理・アップロードするケースが多くなりますが、具体的な取り扱い方法についてはASPカートによって異なるため確認が必要です。

顧客情報には顧客の個人情報が記載されているため、厳重に取り扱うことが不可欠です。サイトの引っ越し作業のなかで誤ってファイルの紛失や流出をしないよう、しっかりと社内でルールを決めて管理していくようにしましょう。

決済方法の設定

引っ越し先のサイトで決済方法を設定するにあたっては、事前に決済サービスの審査を通過する必要があります。審査に通過することで、クレジットカードや銀行振込、ネットバンキング決済といったさまざまな決済方法を設定できるようになります。

決済方法の設定では、まず引っ越し前のサイトで使えていたものはそのまま残すことが基本です。そのうえで、顧客の利便性や決済手数料などを踏まえながら、新たな決済方法の導入も検討していくとよいでしょう。

④顧客への運営サービス移行の通知

ECサイトを引っ越す前に、顧客への運営サービス移行の通知を行います。メールマガジンやサイトのトップページ、SNSなどを使って、早めからリニューアルの告知を行っていきましょう。

ECサイトの引っ越し前後で顧客の混乱を防ぐためには、旧サイトから新サイトにリダイレクトできるよう設定したり、旧サイトのトップページに新サイトへのリンクを掲載したりすることが重要です。また、問い合わせ先のメールアドレスやフォームなどもすぐにわかる場所に掲載しておきましょう。

⑤ECサイトの引っ越し作業

前述した各種設定ができたら、ECサイトの引っ越し作業を行います。引っ越し作業中は一時的にサイトを停止することになるため、停止期間中の注文や返品などに対する対応方法を決めておくことが必要です。

また、ECサイトの引っ越し作業をスムーズに行うためには、事前に移行計画を立てて作業手順を明確にしておくことが重要となります。トラブル発生時の対応手順も事前に準備しておくことで、落ち着いて引っ越し作業を進められるようになるでしょう。

⑥新サイトのオープン前の確認

ECサイトの引っ越し作業が完了した後は、新サイトのオープン前の最終確認を行っていきます。以下に挙げる項目を中心に、設定や動作などに問題がないかを確認していくようにしましょう。

【確認すべき項目】

  • 設定したすべての決済方法でテスト注文ができたか
  • 問い合わせフォームからの連絡は届いているか
  • 各商品の在庫数は合っているか
  • オープン後の問い合わせに対する対応体制はできているか
  • 登録した商品情報や顧客情報に誤りがないか

オープン直後は問い合わせが集中する事態が想定されるため、できるだけオープン前に確認作業を済ませておくことが大切です。

ASPカートの切り替え時の注意点

タブレットでデータを確認する人の写真

ASPカートの切り替えを行う際は、以下の点に注意していきましょう。

  • 移行にかかるコスト・スケジュールを把握しておく
  • サイトリニューアル後のSEO対策を欠かさない

移行にかかるコスト・スケジュールを把握しておく

ASPカートの切り替えの際は、多くの商品情報や顧客情報を移行する必要があるため、移行にかかるコスト・スケジュールを事前に把握しておくことが重要です。十分な計画を立てずに移行を行った場合、想定以上のコストや期間がかかり、長期間のサイト停止によって顧客影響などが生じるリスクがあります。

移行にかかるコスト・期間は、サイトの規模やカート更新の有無などによって異なります。そのため一概には言えませんが、おおよその目安としては以下のとおりです。

サイト規模 カート更新なし カート更新あり
100ページ未満 コスト:100万円以内
期間:3ヶ月以内
コスト:100万円~500万円程度
期間:3ヶ月程度
100ページ以上 コスト:100万円~500万円程度
期間:3ヶ月程度
コスト:100万円~1000万円程度
期間:3ヶ月~6ヶ月程度

事前にスケジュールや予算、体制などをまとめた移行計画を策定し、関係者間で合意形成を図っていきましょう。

サイトリニューアル後のSEO対策を欠かさない

サイトリニューアル後のSEO対策を欠かさないことも注意点です。SEO対策は集客において重要な要素であり、サイトリニューアル後のSEO対策が不十分だと集客や売上の減少を招くことになります。

サイトリニューアル後のSEO対策としては、たとえば旧サイトから新サイトへのリダイレクト設定やページのインデックス登録などが挙げられます。サイトリニューアル直後からしっかりと集客を行えるよう、SEO対策にも力を入れていきましょう。

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タブレットでデータを確認する人の写真

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まとめ

ECサイトのシステム老朽化や機能不足、セキュリティ懸念、サポート対応の課題などが生じている場合は、ASPカートの切り替えが必要なタイミングです。ASPカートの切り替えを行う際は、まずは現在のカートの課題を把握し、引っ越し先のカートを比較・選定します。そして各種設定をしたうえで、顧客への告知や引っ越し作業、オープン前の確認を行っていきます。

ASPカートの切り替え時は、事前にコストやスケジュールを把握して余裕を持った移行計画を立てることが重要です。また、サイトリニューアル後も集客を維持できるよう、SEO対策も忘れずに行っていきましょう。

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