サイト内検索

切手タイムズ2021年4月

これから 切手の趣味
始めてみては…と
頭の中でシミュレーション☆

切手趣味週間・郵便創業150年 2021年4月20日(火)発売

切手趣味週間は、郵便切手が持つ「美しさ」や「芸術性」といった文化的価値を広く認識していただくとともに、
趣味としての切手収集の普及を図るため、1947(昭和22)年から始まり、翌1948(昭和23)年には、
有名な「見返り美人」が発行されています。
2021年は、郵便創業150年にあたることから、郵便にちなんだデザインとしています。
明治期の郵便局の様子や、当時の人々が作業に奮闘している様子を見ることができるおすすめの切手です。

84円シート

※ 売り切れになっている場合もございます。あらかじめご了承ください。

お近くの郵便局でもお買い求めできます。
郵便局の在庫状況については、お手数ですが直接お問い合わせください。

当時の郵便業務の様子をデザインに選んだ理由は?

2021年は、郵便創業150年という会社としても大きな節目となる年であることから、
切手趣味週間の題材も、郵便にちなんだものとしましたが、具体的にどんなデザインにするかとても迷いました。
郵便事業は、1871(明治4)年、前島密翁によって創業されましたが、
お客さまから郵便物をお預かりし、あて先まで届けるという基本の流れは、今も昔も変わっていません。
そうした変わらない郵便の流れを表現したいと思い、当時の様子が描かれた「郵便取扱の図」、
「郵便現業絵巻」の絵画を採り上げ、切手シートの左から右にかけて、その郵便の流れを表現しています。 

「郵便取扱の図」と
「郵便現業絵巻」について

明治期の郵便局窓口の様子や郵便局内外での作業風景が描かれており、
当時の郵便局業務の様子を知ることができる貴重な資料です。(郵政博物館収蔵)

賑わう窓口

郵便取扱の図
「第一図 東京郵便局窓口ロビー」

内務作業

郵便取扱の図
「第六図 差立区分、把捉、郵袋納入作業」

郵便馬車に郵便物を搭載

郵便現業絵巻
「第六図 郵便物の郵便馬車への搭載作業」

切手デザイナーのこだわりとは!?

今回の切手の原画は、明治期に描かれたもののため、経年による汚れや褪色たいしょくが見られることから、
元の絵の汚れた部分や切手の大きさにするとわかりにくい箇所等を見やすいように調整し、鮮やかなきれいな色になるように仕上げています。
特に、墨で描かれた画線の表現にはこだわっており、細部まで繊細に表現するために、
凹版印刷という特殊な印刷を行っています。  

凹版おうはん印刷って、スゴイ!

凹版印刷は、紙幣の印刷にも用いられる特殊な印刷方法です。
「工芸官」という国立印刷局の専門職員が、特殊な彫刻刀で銅版に画線を1本1本丁寧に刻み込んで原版を制作することで、切手のように小さいサイズであっても、細部まで再現できる事が特徴です。
それぞれの作業に取り組む、当時の人々の表情まで再現していますので、是非虫めがねで覗いて見てくださいね。

メールやSNS等の普及で通信は便利になりましたが、手紙は、相手に思いを伝える大切なコミュニケーションツールだと思います。郵便の歴史を感じつつ、何年経っても変わらない手紙文化を楽しんでいただけたら幸いです。